─────これは、星降る街の物語・・・
人間の体の一部がオーバーライトにより変異した化物。体が変異している為、リマイズ手術などは一切不可能。
通常、オーバーライトを多量に浴びた人間はそのまま死亡してしまうが、少数だが〝適合者〟と呼ばれる人間が存在し、彼等はオーバーライトに対して完全耐性を持つ。
多量のオーバーライトを浴び、ユリスとなってしまうのは、中途半端に耐性を持った、〝半適合者〟と呼ばれる存在だ。
彼等は中途半端に耐性を持った為に、直ぐに死ぬ事は無かったが、身体に異常が現れてしまった。
異常とは人それぞれ違い、体の一部が際限なく増殖してしまう者から、体が鋼鉄のように硬くなってしまう者まで多種多様な異常が現れる。
更にユリスの多くはオーバーライトの侵食を制御出来ず、暴走し人を襲う事も多い事から、見つけ次第ハンターや警備隊の討伐対象となっている。
ただ、ユリスの一部は体の異常をある程度コントロールする事が出来る者も存在し、彼等は密かに人間に紛れ、若しくはユリス同士で集団を作り暮らしているようだ。
しかし、彼等も完全に制御出来ている訳ではなく、ある状況下に遭遇すると、オーバーライトの侵食が強く進行し、暴走状態に陥ることもある。大抵の場合、暴走状態のユリスは通常時と比べて強力な力を持っている。
そうなる状況下には個体差があり、例えば〝強い光を見てしまう〟、〝大切な人が傷つく光景を見てしまう〟、〝月光を浴びてしまう〟など様々。
SSSに所属したユリスには、その暴走状態を強制的に引き起こすカプセル状の薬物が配布されている。......が。
暴走状態を何度も繰り返す度に、個人差はあるものの、オーバーライトの侵食が進行してしまう事を留意して欲しい。いつか必ず、本当の〝化物〟になってしまうのだから。