─────これは、星降る街の物語・・・
ドール〝HDX〟シリーズ
〝ドール〟項目で紹介したドール以外にも、ドールには様々な種類があります。
此方で紹介するのは、公には作られていない、もしくは違法であるドールの1つです。
このドールは通称〝HDX〟シリーズ(ヒューマン・ドール)と呼ばれており、ファーストフォール以後から密かに製造が開始された。表向きには論理的問題の為、存在していない事になっている。特にCDXやDDXに偽造されている事が多く、このドールの存在を知らない人も多い。
このドールは元々人間だった者を改造したもの。元が人間である為に、カーディナルの監視や制御を一切受けることがない。どちらかと言うとリマイズ技術に近いものがあるが、脳までも改造を施されており、改造が終了した時の容姿から、成長は一切しない。(成長はしないが、パーツの換装で容姿の変更は可能。)
一般のドールと同じように、排泄は必要とせず、食事も必要はないが食べても問題はない。
他のドールと同じく、セントラル(20年前にセントラルが消滅している為、それ以前のドールに限る)、S・E・Dに許可なく作られたものは回収・破棄対象だが、HDXシリーズの存在自体がタブーな為、回収されるにしても秘密裏に、である。
このドールに改造される人間には〝条件〟が存在する。
それは、過去に〝ミーティアフォール〟か、それ以外で落ちてきた〝星〟の爆発による光、高密度な〝オーバーライト〟を間近で受けたことがある人間だ。
オーロラセルというのは、現在も解明されていない謎のエネルギー、オーバーライトの塊で、空に浮かぶ星は、オーバーライトが高密度になって輝いて見えているもの。その星が落ちてきて、地面に衝突した際、周囲にオーバーライトが放射・拡散される。...それを間近に受けた人間は、基本的には耐えられず死に至るのだが、稀に生き残る〝適合者〟が居る。そういった人間だけが、このドール、〝HDX〟シリーズになる事が可能。
HDXシリーズは、他のドールと違い、元々が人間である為、機械化がしにくく、武装は控えめである。基本的には身体能力も、スペック上は低い。
だが、HDXシリーズは、各々が特殊な〝能力〟を使用する事が出来る。
オーロラセルから落ちてきた星の爆発による高密度なオーバーライトを体に受けて生き残った彼等〝適合者〟は、オーバーライトを常に体内に溜め込むようになる。そしてその体内のオーバーライトを利用してHDXシリーズは能力を使用している。
尚、HDXになっていない只の適合者は能力は使用できず、普通の人間と変わらない。
どんな能力になるのかは様々で、実際に稼働するまでは分からない。
能力を使用すると体と瞳からオーバーライトが放射され、淡く輝いて見える。オーバーライトの色は個々によって異なる。体内のオーバーライトが尽きれば、再び自然に溜め込むまでは使用が不可能。
基本的には能力を使用した後には〝対価〟と呼ばれるデメリットが存在し、その内容は個々によって違う。
飲酒が対価のドールもいれば、頭痛が対価のドールもいる。はたまた、大切な人とキスをする、なんて対価のドールなんてのも存在する。
元々開発された理由は専ら戦闘用であり、戦闘向けの能力だった者はそのまま使用されたり、事情を知るハンターと〝ファミリア〟を組ませたりなどされた。が、戦闘向けでない能力だった者は放棄されたりする事も多い。
尚、HDXシリーズのドールは、〝必要ないから〟という理由で、過去の、人間だった時の記憶を消されているものが多い。何らかの拍子に思い出したり、最初から覚えているものも居るようだが。
著名な人物には、ネームド・ノイン〝ヴェノム〟の討伐に尽力した、〝HDX-Mainte〟などが存在する。
型番の構成
HDX-■■■■■(■部分は主に英数字のみだが自由)