リマイズ技術

ファーストフォールによって、体の一部を無くした人間の為に開発された、所謂サイボーグ技術。
元々あった体の代わりに、人工のパーツを埋め込むと言うもの。
リマイズ手術を受け、体の一部をリマイズ化した人間は〝リマイザー〟と呼ばれている。
体に使われるパーツは〝リマイズパーツ〟と呼ばれており、セントラル製とS・E・D製の二種類があるが、特に双方で違う点は無い。(20年前にセントラルが実質消滅している為、それ以降はS・E・D製のみ。)


また、機械的な見た目か、それとも本当の手足と変わらない見た目にするかは自由である。
リマイズパーツを作ったり、リマイズ手術の資格を持った人間の事を〝リマイズ技術者〟と呼ぶ。
リマイズパーツには大きく分けて4つの種類がある。


1つ目は、〝通常パーツ〟。
日常生活に使う為のごく普通のパーツで、手なら手、足なら足と元々の用途にしか使用できない。値段も一番安い。


2つ目は、〝特殊パーツ〟。
実際の体では不可能な事を可能にしたパーツで、例えば、早く走れる足のパーツ。大きな荷物を運ぶための力強い腕のパーツ。はたまた遠くが良く見える眼球のパーツなど、その効果は様々。
少し値段は張るものの、買えないレベルではない。その為、仕事をやりやすくする為などの理由で、元々あった腕を切断し、新たにリマイズパーツを埋め込む人も少なくない。
また、購入時には〝犯罪に使わない〟事を宣言しなければならない。これを破り、悪事に使用した場合には警備隊やハンターのご厄介になる事だろう。


3つ目は〝軍用パーツ〟。
警備隊、及びハンターなど、戦う事が職業の人間に対してのみ許可されるパーツ。刃物や銃火器を埋め込んであったり、高い身体能力が発揮できる程度の〝汎用パーツ〟と、個人個人に合わせた特殊な武装・効果などが埋め込まれた〝固有パーツ〟の二種類が存在する。汎用パーツはまだ一般的な値段だが、オリジナルは基本的にかなり高額な為、ハンターでも保持している者は少ない。


4つ目は〝違法パーツ〟。
リマイズパーツは〝リマイズパーツ製造法〟により、セントラル製(20年前より以前に作られた物のみ)かS・E・D製、もしくはどちらかに許可された人物・工場で作られた物のみの流通が許可されており、作られたパーツには必ずセントラル(20年前より以前に作られたもののみ)か、S・E・Dの名称、製造番号が刻まれているのだが、それが刻印されていないもの、つまり、誰が作ったのか分からないパーツをそう呼ぶ。
所謂〝ジャンク品〟と変わらず、安全性に問題があったりなど危険な面が多く、ハンターに違法パーツ回収の依頼が降りる事も少なくない。
基本的にはリマイズ化した犯罪者、通称〝犯罪リマイザー〟が装備している事が多いが、ハンターの中でも知り合いのリマイズ技術者に内密に作って貰った違法パーツを使用している人が居たりも。


そして、現在の技術で安全を保てるのはリマイズ化した箇所が合計〝3つ〟までであり、それ以上は生活・使用時などの安全性が完全に確立されていない為、〝大々的には〟それ以上のリマイズ手術は行われていない。


尚、現在のリマイズ手術成功確率は98%。リマイズ箇所が増えれば失敗の確率は増える。基本的に失敗した場合は死亡するので、手術前には契約書を書かなければならない。